早期退職にせよ定年退職にせよ、退職により所属している健康保険組合(協会)を離れるわけですから何らかの対策が必要ですね。実はこの問題こそが、退職後にまず直面する重要課題であります。家族を抱える人は絶対的な課題です。
たかが健康保険、されど健康保険です。
早期退職するまでに健康保険をどうするか決める
早期退職しすぐに次の就職先が決まっている人(ヘッドハンターにより引き抜きがあった、次の会社の採用試験を受け入社日も決まっている等の人)は別にして、これから職を探す人、しばらく休養して後に職探しをする人、脱サラし個人会社(商売)を目指す人等は「退職までに」健康保険をどうするか決めねばなりません。
生活における健康保険の存在意義
健保の重要点は1に3割負担、2に高額療養制度です。
1は皆さんよく知るところですが2を理解していますか。
入院、手術し医療費総額100万円かかったとします。
個人で払う費用は?30万円?
いえ違います、
答えは約8万円です。
総額200万円なら?
答えは同じく約8万円です。
日本の健康保険制度は世界でもまれにみる被保険者にとって恵まれている制度なのです。
ですからどういう形にせよこれを継続せねばなりません。
任意継続保険について
健康保険を続けるために選択肢は二つに分かれます。
一つ目は退職する企業の任意継続保険に入ることです。法律で定められているこの制度はほとんどの人が利用しますが、2年間だけなのです。2年間は退職する前と同じ保健医療を受けられます。ただし注意すべき大事な事があります。
それは保険料が2倍になるからです。退職前は月々の給料から天引きされていたのでさほど気に留めていないでしょうが、これは半額で残りの半額は会社が支払っていたのです。退職により今度は全額を負担することになるわけです。ですから雇用保険の5カ月を第1区切りとすると、第2の区切りは2年ということになります。
国民健康保険に切り替える
二つ目は国民健康保険に入ることです。家業を継ぐ人、脱サラで上述の2年が経過した人、再就職希望だがまだ再就職先が見つからない人等が対象となります。
今は民間の健康保険制度とほぼ同じ保健医療を受けられますが、違うのは保険料です。所轄の市町村にもよりますが上述の全額負担額よりもさらに上回るレベルにあります。ただし無職あるいはアルバイト程度の収入ならば減免制度があり、保険料は大きく削減されます。
早期退職とい一見派手そうなイベントの裏には、このような現実上克服しなければならない課題があること忘れないでくださいね。